◇彩色パズル◇
「阿達君って、・・・・絶対朱莉のこと好きだよね。」


あーあ。言っちゃった。自分で傷つくことを、また。


「・・・・ないよ、それは。」


「・・ぇ?」


以外にも、朱莉らしくない、静かな声でそう言う。



「竜、好きな子にはあんな態度じゃないもん。」

“あんな態度”って・・・
じゃぁ・・どんなのなの?!

私が黙っていると、私の疑問に気付いたのか、朱莉が口を開く。

「私にとる態度。」

「・・・あれじゃないの??」

「違うよ。」


・・・違うんだ。


「で、でもさ!隠してるのかも!!ほんとは朱莉のこと好きだけど、笑いで誤魔化すみたいな。」

「ないない(笑)今まで竜と一緒にいながらも、竜、私を見たことないもん。」

笑ってるけど・・・笑ってない。
悲しそうな目をしてる。


「で、でもさ!朱莉はいいじゃん。モテるしさ!!」

「モテる??」

「うん!!」

あぁ・・自分で言っててむなしい。。
どうせ自分はモテないの知ってるから余計むなしぃ・・。


「モテてるんだ・・私・・。」

ぇ・・・


「周りなんてどぉでもいいよ!私が好きなのは竜だもん。」

!!!!!

「でも・・竜は私を見てくれない。意味ないよ。」


・・・・・・。



なんだ。


この子、すごくモテるから、悩みなんてあるの?!とか思ってたけど・・・、普通に恋する乙女仲間じゃん。。。


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