真夜中の雨


推理小説の主人公やドラマの刑事なら、事件を解くために思考を働かせるのだろうが、僕はあいにく普通の人間だ。

こんな状況で推理なんてやってられない。

…全くもって運が悪い。
だがいつまでもそんなことも言ってられないのだ。
とりあえず今は嘆くよりも、この部屋から抜け出しこの死体を隠す事が大事だろう。

僕は5本目の煙草に火をつけ、もう一度落ち着いて考えてみることにした。

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