真夜中の雨

どうやらそれは先程取り出したままトイレの前に置かれてあった真希の携帯電話から発せられているようだった。

拾い上げ画面を見ると「サツキ」という子からのメールが届いたと表示されている。

こいつもサツキと言うのか。
同じ名前がぐるぐると円を描きながら頭を駆け巡る。

…もう訳がわからない。

だが着信でなかったのは不幸中の幸いだ。

僕は慣れない手付きで最新の携帯電話を操作し、メールを開いた。