ピュアらぶストーリー。

2日目の体育


昨日は放課後翔太くんと一緒に帰って、夜は寝るまでメールした。
ほんと付き合ってるみたい、って、付き合ってるのか…。



「なんか実結、今日いつにも増してボーッとしてない?」


休み時間、由奈が私の席まで来て心配してくれた。

確かに昨日は色々考えてたら寝れなくて、ボーッとしちゃってたと思う。思うけどね、

「いつもはボーッとしてないもん」

「あんたが思ってるよりボーッとしてるけどね」


由奈は私を何だと思ってるの!って言うと、親友!だって。大好き。

「ていうか次体育やで!早く着替えに行かないと遅れてまう!!」

ほんとボーッとしてた。もう教室には私達以外いなくて、慌てて体操服を持って更衣室に向かう。遅れるとうるさいんだよ、体育の山下先生。






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外は生憎の雨で、いつもはグランドでサッカーしている男子たちも今日は体育館の半面でハンドボールらしい。


私の学校は2クラス合同体育で、隣のクラスの翔太くんも必然的に一緒にするわけで。

って言っても私はバスケ、翔太くんはハンドボールだけどね。でもなんか、見れる距離にいるってだけで、緊張する。


不意に翔太くんと目が合って、どうしよう、でもそらすのもなぁ、って思ってわたわたしていると、それに気付いた翔太くんが口パクで「が ん ば れ !」って言って手を振ってくれた。いちいちかっこいいなぁ。


「今実結が考えてること当ててあげようか?いちいちかっこいいなぁ、きゅん、やろ!」

翔太くんに手を振りかえしていると、私達のやりとりの一部始終を見ていたらしい由奈がいきなりそんなことを言うからドキンッってなった。

「きゅん、とかしてませんー!」

「でもかっこいいは否定しないんや」

「い、今のは誰が見たってかっこよかったよ!!」

「ふーん。まぁ、そうかもね」

私は稲瀬くん派やどね、ってランニングに参加しにいく由奈。

なんかおちょくられてる…!!


「ほら実結も!ウォーミングアップはきちんとしとかな!!」

学生の本分は恋より体育やねんから、って勉学の間違いですよね、由奈さん。



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