ピュアらぶストーリー。

5日目の気持ち


「おっ、実結ちゃんやん」

購買でお昼を買った帰りに、稲瀬くんに出くわした。

場所は購買のすぐ前。
実は稲瀬くんとはあまり関わりがないので、ちょっと、緊張する。

「奇遇やなぁ、ちょっと話さん?」

「…え!?」

そう言われて、私が何か答える前に腕を引っ張って人混みから脱出する。

稲瀬くん、お昼買いに来たんじゃ…?


手をひかれてる間、女の子たちに真っ青な顔で見られましたよ。…誤解ですっ!!



「ここらへんでいっか」

と連れてこられたのは中庭。
なんというか、強引だなぁ…。



「まぁ話ってゆうんは翔太のことやねんけど」

「…うん」

「なんか、あったんか…?」

「…え?」

翔太くんの話だろうとは思ってたけど、どうしてそんなこと聞くんだろう?

昨日私は先に帰っちゃったけど、それは用があるからって言ったし、翔太くんも疑ってる様子はなかったし…。


「翔太、実結ちゃんに嫌われたかもって落ち込んでてん」

「っ…なん、で」

「理由は聞いてないからわからん。またいつものネガティブ思考か、って思ったけどちゃうみたいやし」


なんで、翔太くんが落ち込むの?
昨日告白現場を目撃して、私はずっともやもやしてた。
でも、翔太くんは、いつもと変わらずにこにこしてたじゃない。


「…もしかして実結ちゃん、昨日翔太といた時もそんな顔してたんちゃう?」

「…え?」

「あいつ、自分のことは鈍いくせに回りには敏感やからな」

「私、そんなに翔太くんに勘違いされるような顔してたかな…」

「ちゃうって実結ちゃん。嫌そうな顔してるって言うよりは、悲しそうな、怒ってるような、そんな顔。」


翔太はやっぱり鈍感やから、嫌われたって思ったんやろな、っていう稲瀬くんの言葉に首を傾げた。

「俺から見たら、嫉妬してるような顔に見えるで。」

「なっ…!」

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