pierce,prince
『…そうなんだ。』
ステージ袖から関係者が出てきて
記者のひとりにマイクを渡した
「えーではまずアオイくん、
ツアーおめでとうございます」
「ありがとーございます!」
「今回のコンサートの演出は
雨がテーマ
になっているそうですが…?」
「そうですね!僕の名前が
アオイなんで…なんかアオイって
爽やかなイメージしません?
爽やかな感じのテーマにしよう
ってなって、雨ってなりました」
「なるほど…」
「よく、水も滴るイイ男って
言うじゃないですか…!
僕もそんな風になりたいなって」
アオイがそう漏らすと
会場のどこかからか
甘い悲鳴があがった。
「あと雨ってよく、“恵みの雨”
って言いますよね。
僕も来てくださった会場の皆さん
の心にあたたまる何かを…
“恵み”を与えたいと思って。」
アオイの言葉は
葵の言葉でもあった。
やっぱりアオイは葵で…
ファンや来てくれたお客さんの
ことをこうも考えてるのは
アオイが葵であるから。
葵は───‥人を思いやる心
ってゆうのかな?
まわりを見て行動したり
人を元気づけるたりすることに
長けているんだ。