その道が消える前に
レールの道

思い

私は、あなたに会うまで、自分のこれから歩むべき道は平坦で、遠くに小さな黒いトンネルがあるような、何もない空虚なもの映し出していた・・・

あなたに会うことによって、傷という痛みを知り、生きるという力を知ったの・・・
そして誰かの為に生きること・・・それがどれだけ幸せなことなのか・・・
あなたに私は幸せという、感情を教えてもらったの・・・




~18歳~
志乃は何も誇れる物を持っていなかった。それなのに周りの友達はいつも志乃を羨んでいた。
志乃の父が経営する会社は数多く、裕福な生活と言われる度に志乃の心は葛藤していた。
特に友達の美和は口癖のように言う

「志乃が、うらやましい~」



志乃は、そんな時いつも作り笑いをしていた。
志乃にとって美和はまるで翼の生えた空を自由に飛ぶ子に見えていたからだ。

「なんにも羨ましくないよ」

と志乃が言うその言葉は心からでているものなのに、誰からも信じてもらえなかった。
志乃は自由に空を飛びたくて、小さな頃から夢を見ていた。
誰に操縦されることなく、自分で選択し道を歩むことができれば、そういつも願っていた。

「卒業旅行行こうよ~」

美和は当たり前のように志乃に言った

「行きたいな、でも親に聞いてみる」

志乃はすこし困惑していた。厳格な父は許してくれるだろうか?と

「親~?大丈夫だって!うまく言えばいいよ」

美和にとって、簡単なうまくごまかすということが志乃にはできなかった

「どうしよう・・・なんて言えば?」

「じゃあ・・・私が考えてあげるよ」

美和は何か秘策があるような表情で志乃に微笑みかける

そしてこの旅行へどうしても行きたい!志乃は強く願った
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