天神学園高等部の奇怪な面々23
何という一夫多妻制。

お前はどこかの南の島の王様か。

恥ずかしげもなく婚姻届を掻き集めて懐にしまうルーイ。

「わかったよ…遊里ちゃん、今日の所は身を退こう…だけど覚えていておくれ」

トボトボと歩きかけて、ふと立ち止まったルーイは振り向かずに言う。

「僕は君だけを、君一人だけを、一途に愛しているんだ!」

どの口が言ってるんだ。

そんな哀愁漂うルーイに。

「ま、待ってルーイ君!」

遊里が呼びかける。

「ゆ、遊里ちゃん!」

振り返るルーイ!

「考え直してもらえたのかいっ?」

満面の笑顔で言ったルーイに。

< 119 / 141 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop