リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・6
顔を上げたお兄さんは、涙を浮かべるほどウケていたようですが…。

「…わたしは面白くありません」

「ん~。でも僕だってヤキモチ焼くよ?」

「お兄さんが? どうしてですか?」

意味が分からなくて首を傾げると、お兄さんも同じように首を傾げます。

「キミが可愛くて仕方ないから。まあ気付いていないみたいだけど、キミもすごくモテるタイプだよ」

「そう…でしょうか?」

でも告白とか、ラブレターを貰ったことはないんですけど…。

「そう。僕はそんなキミを10年間、守ってきたんだから」

守って? …どういうふうに、でしょうか?

「そっそうですか」

そこで注文の飲み物が来たので、一度会話は中断。

わたしはミルクティーを飲んで、その甘さにほっと一息つきました。

「キミは本当に甘い物、好きだよね」

「はい! 甘い物はほっとします」

けれど友達には、恋人ができたのならば少しは控えた方が良いと言われました。
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