シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
 
血溜まりの場所の形は、やはり渋谷同様の柄杓(ひしゃく)型の形に形成されているように思えた。


それにどんな意味があるのかを考える前に、私は頂上を見据え直す。


今度は逃がすものか!!!


居る。


感じる。


この瘴気。

この禍々しさ。


今日こそ…

身包み剥いでやる!!!


例え私の目に黄色い蝶が映らぬとも、それを操る元凶が見えるのなら、それだけで私には十分だ!!!



行き着いた高層ビルの頂上。


居た。


黄色い外套を纏った、青白い仮面を被った男。


腕を組んで下界を見下ろしている。


以前よりも、大きく感じた。


変な汗が滲んでくるのは…私がこの男の瘴気に押されているからなのだろうか。


黄色い外套男が、ゆっくりと私を見た。

仮面越しに放たれる、突き刺さるような視線。


凶々しい…その視線。


同時に私は飛んだ。


「逃がさないッッ!!!」


放射状の糸の網を放つ。


上から、横から…。



糸は瞬時に男を…きつく縛り上げた。



「お前の負けだッッッ!!!」



裂岩糸が男の仮面を捉え、



そして――




カラン。



仮面が地面に落ちた音がした。



同時に――


頭を覆っていた黄色い頭巾(フード)が後方にずり落ち、中に隠されていた髪が露わになった。




目の前で…風に揺れたのは…





「――…え?」




――橙色。





真紅色の瞳をした――




「煌!!!?」




私の"探し犬"だった。


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