シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

燃えるように赤い…真紅の邪眼。


あたしの首元に感じる…鋭利な冷たさ。



何処にも…


煌の色も温もりも感じられなくて。



そして煌が身に付けている衣装。



忘れもしないこの黄色い外套は――



「何で…煌!!!?」



ゆっくりと細められるその瞳。



煌から感じられるのは――


――…殺気。



煌はあたしを――

殺したいの?



何処かで否定する気持ちもある。


煌はそんなことはしないと。



だけど――




「死ね」



はっきりと宣告した煌は――

偃月刀を横に引いたんだ。



躊躇いなく――。



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