シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
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あの時――


「せりッッッ!!!」


久遠が声を上げる同時に、俺もまた…久遠の視線の先に芹霞の姿を見た。


俺が見間違えるはずがない。


芹霞だ!!!


会いたくて仕方が無かった芹霞が、

何故此の地に居るのか。


感動と愛しさと――

――…恐れと。


ヘリか!!!


あのヘリに乗っていたのは、芹霞と――


玲!!?


やはり玲だ!!!


芹霞に手を懸命に伸して、落下してくる玲の姿。


「今、あの上は危険だ!!! 工事中の鉄筋が剥き出しになっていて、方向を変えない限り…無傷ではすまないぞ!!!?」


例えそれを免れたとしても、あの速度なら、アトラクションの屋根に叩き付けられる。



俺は久遠と共に走りながら、はらはらしながら上空の2人を見つめた。

玲と芹霞の距離が離されていく。


届かない。

届かない。


芹霞の真下には、アトラクションの…危険な鉄材。


玲は…力が使えないのか!!?

胸に当てられる玲の片手。


発作!!?


外気功を放った玲が、芹霞に追いつく。


しかしあのままだと――

玲諸共、芹霞が串刺しになる!!!
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