白緑蝶"vacances【続2】
赤く火照る、あなたの頬

汗をかいた額に引っ付く
前髪は束になり濡れてる。

その細い腕

白く透き通る柔肌に

触れる度

おまえを慈しみ

おまえを傷つけちゃいけない。

そう、俺は強く想う。


「ひわ、愛してる」


貴方は私を力強く抱きしめる。

強く、強く・・・

「ソラ
 苦しいけど気持ちいい」

「俺も」

汗にまみれた二人は、映画の
ワンシーンみたいにバスタブに
二人で浸かる。

「ねえ、ソラ
 
 あの時

 ダメって言ったら
 どうするの?」

「何が?

 ああ・・・」

貴方はクスっと微笑んで言う。

「燃えつきて灰になる?」

「ふうん」

抱きしめ合って、私達は今宵も
眠る、眠る・・・

私達は、ずうっとこうして傍に
居て、朝を幾度と迎えるの。
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