白緑蝶"vacances【続2】
私は、真澄の部屋のドアを
また叩く。

ドンドンドン

ドンドン・・・

「何だぁ?

 ヒワ、また、おまえ・・・」

「いいから、早く」

私は、上半身裸でシャツに腕を
通して着替える途中の真澄の腕
を今度は視線を逸らすどころか
掴み、引っ張る。

「何?
 おいっ、着替え中だ」

「着替えなんてどうでもいい
 真夏なんだし、この際
 裸でも何でもいいから・・」

「おいおいっ
 裸は、マズイだろう」

パッと掴んだ手を離すと、真澄
はシャツを着る。

「もう、いいから
 ちゃんとモモを捕まえなよ」

「えっ?
 
 アイツ、もういないの?」

「いないよ」

「マジかよ・・・」

真澄は、急ぎ部屋を出て行く。

真澄、ファイト・・・
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