年下のあいつ。


それは思いがけないことだった。




「やま…」




まさか、彼の口からそんな言葉が
出てくるなんて。





「幸せに、なって。」







念を押すように言う山下君。








やめて。

胸の奥がぎゅーぎゅーする。

苦しい。

逃げ出したい。







心なしか山下君の目は私を見ているようで
見ていなかった。







< 176 / 237 >

この作品をシェア

pagetop