リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・8
「まあ…そうだけど」

わたしと彼とでは、わたしが思い描く恋人になれないことに、悩みを感じていたのは確かだ。

「だからさ、ムリにそういう形に当てはめようとするなよ。俺は今のままでも充分に幸せなんだから」

優しく微笑む彼を見ると、わたしも幸せだと思う。

うん、呆れた表情より、笑顔の方がやっぱり良い。

彼が笑顔でいてくれるのなら、わたしも無理せず背伸びせずに、このままでの恋人を続けようと思う。

バカップルになろうとして、ギクシャクするよりは、素のままでいた方が楽だし。

「んじゃまっ、肩の力を抜いて、いつも通りのわたしのままでいる」

そう言いつつ、彼に抱き着いた。

「ああ、そうしてくれ」

彼が優しく頭を撫でてくれるのを心地よく感じながら、わたしはウトウトし始めた。

そんなわたしに、彼は小さく囁く。

「…お前、気付いていないかもしれないけどさ。俺達がしていることって、とっくにバカップルと同じことなんだぞ?」

いつでもどこでも一緒で、二人っきりになれば抱き着いて、キスばかりする。

とっくに恋人としては甘い空気を出していることに、わたしは全く気付いていなかった。
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