不良の有岡について。

周りの子達のお母さんやお父さんを見て、どんな風に思ったのか、あまり想像したくない。普通であった所から、私のエゴでそれを全て取り去ってしまった。

全部、私の為。

有岡にも嘘を吐いて、何を守りたかったって、私自身だ。

自分の欲望の為に人を利用するのは、やってはいけないこと。


そんなことに、今更のように絶望して朝から吐き気が止まらなかった。

今日は学校を休もうと決めて、朝は弟の行く時間に合わせて行ったら、安藤先生に驚かれた。


「行ってらっしゃい。」

「行ってきまーす。」


友達と同じ時間に来れて嬉しいのか、弟はいつもより元気に手を振る。そして、あれがお風呂を一人で入ったらしいなんとか君、と一緒に園に入って行った。


「お姉ちゃん、今日は学校お休みなの?」

「今日は、体調良くなくて。休むことにしちゃいました。」

「大丈夫?」



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