不良の有岡について。
メロンシロップ。




「流石海日和…。」


私は唖然とした。
海が人で埋まってる。人ばっかりしか見えない。

強い潮の香りに驚いていると、手を繋いだ弟が「海!」と大声を出した。


「うわ、かなり混んでんな。」

「私、海初めてなんだけど。」

「そうなのか…あ?」


家族とも友達とも行ったことは無い。立ち尽くしていると、有岡に手を掴まれる。


「さっさと行こーぜ。日が暮れる。」

「おー!」


両サイドの声に押されて、私も進んでいった。







海の家ってひとつじゃないんだ…と思いながら、更衣室を借りて着替える。



< 97 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop