ケモノ女が愛するオトコ〜草食男子の扱い方〜
半年間もの期間、靖夫に騙されていたなんて。
彼はあの派遣社員の彼女と私を週がわりで抱いていたのだ。
私は藤崎の真剣な目をじっと見返した。
「…何で佐野と何かあったと思うのよ」
「…さっきから、切ない視線で彼を見てますよね」
………は。
「好きだったんですか」
「…なっ……」
好きだった?
いや、そうだけど、そんな事じゃない。
本当は私があそこに座っているはずだったのよ!
私は中央のテーブルに座る新郎新婦をパッと見た。