〜☆恋愛学園物語☆〜（学園編）

「…」

ドアが間先に居たのは…
リョウ君。

時刻は深夜0時過ぎ…。

「…」

驚いた顔をしながら、
私は…何か…嫌な予感がした。

リョウ君は、
ただこっちを見つめて
冷静を装（よそお）って
居る気が…。

リョウ君は、
私とダイキ君に近づき
私は思わず、
ダイキ君から離れた。

「りょっ…りょっ…」

“バシッ”

ダイキ君の
右側の頬（ほほ）に
リョウ君の拳が…。

「彼女に…何を！」

ダイキ君の頬に入った一撃で、ダイキ君は
床に、頭を打ち付け
倒れる。

「リョウ君…辞めて！！」
私は、リョウ君に近寄り
背後から抱きつき止める…。

「私は…リョウ君に会いに来たけど…居なくてそれで」

その言葉を聞き、
振りかざした拳をダイキ君からずらし…床に打ち付ける。

“ﾄﾞﾝｯ”

「…僕に会いにって」

私の手をぎゅっと掴み…
リョウ君の唇が、
私の唇に重なり力強く押され、ふいに押し倒される。
“ﾄﾞﾝｯ”

唇が重なり何が起きたか
よくわからない。

「んっ…」

ダイキ君は、
兄の行動に口を噛み締めて居るようにも見えた。

リョウ君は、
口を離し少し荒々しい顔をしながら、
ドアを強く閉め…自分の部屋に戻って行ってしまった今リョウ君を追い掛けたら何されるかわからない。

「！？」

私は横たわるダイキ君に近寄り、ダイキ君の心配をした。

微かに、頬（ほほ）がはれあがり
どれだけ強い衝撃だったのかわかるくらい。

「大丈夫…？」

ダイキ君は、自分の心配より私の心配をしてきた。

「…ごめん…僕のせいで…兄さんを怒らせたかも知れない…ごめんなさい」

ダイキ君は、
リョウ君との事を心配して自分の事より、
私の心配を向けてくる。

はれあがり、痛々しい顔
少し膨らみ始めて…。
熱が上がって居る気もした。

ダイキの打った頭には、
微（かすか）かに
たんこぶ迄。

私は立ち上がり、
ダイニングキッチンにある冷凍庫から、ｱｲｽﾉﾝと袋に氷を入れ、
ダイキ君の部屋に戻ると。
這いつくばり、
ベッドに戻るダイキ君の姿が。