〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)

ダイキ君編

「迷惑…掛けてくれたほうがいいよっ」

(ダイキ君に+10して下さい)

ダイキ君は、
うつむいたまま動かない。
ダイキ君に近づきベッドの横に座る。

ダイキ君の額の青いあざはまだ付いたばかりに思えた。

「…僕は…」

ダイキ君の目から、
涙が溢れ抱え込む姿が、痛いほど…心に突き刺さる。
「一緒に抱えてあげる…
学園に居る人は知らないだけ…でも私は、
いつでも
ダイキ君の味方…」

ダイキ君は、
首を振り拒(こば)む。

「この傷…もしかして
生徒…それともリョウ君に…?」

ダイキ君の目が一気に開き一時的に止まる。

「リョウ君から受けた傷なんだっ…でもどうして…」
ダイキ君は答えない。

「私やっぱりリョウ君と話して…」

私が立ち上がり
リョウ君の所に行こうとすると、手を掴まれ
拒まれた。

「…兄さんに言っても無理だから…」

“ドンドン”

ゆうや君とハルキ君の部屋の玄関のドアを誰かが叩く。

ゆうや君は、
ドアの居る方に近寄り、
ドアを用心しながらドアの外をのぞき穴から見る。

ゆうや君はドアを開けると…。

“ドン”

ゆうや君を壁に押し倒す様な音が聞こえ誰かが中に…。

「…?」

“ドスドス”

廊下から近づく音に、
ダイキ君が少し震えだす。
“ガチャ”

ドアノブに手が掛かり
ドアが開くとそこに居たのは、リョウ君。

「…菜月さん」

いつもと変わらない、真面目そうなリョウ君。

でも、ダイキ君は
身体がガタガタ震えだし、かなり恐怖に怯えている。
「…ダイキ?どうしたんですか?部屋にも戻って来ないなんて
ここに居たら迷惑になります。さっ部屋に戻りますよ」

リョウ君が手を伸ばすと、ダイキ君はそれを拒む。

「…ダイキ?
無理やり連れて帰るのも
出来ませんし…」

ダイキ君の震え方は、
尋常(じんじょう)
では無かった。

リョウ君は、ダイキ君が震えだすのを見て
顔に手を近付け
顔を近付けてまじまじと見る。

「?ダイキこの顔の傷…昨日は無かったはずですが
どうしたんですか?」

リョウ君は、自分でダイキ君に傷を負わせたわけでは無いかの様に、
ダイキ君に聞いている。

「リョウ君がダイキ君に
付けた傷何じゃ…」

私が割って入ると、
リョウ君が不思議な顔をする。

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