〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
私は、真上に覆いかぶさって来たダイキ君を見て、
ダイキ君の頭を自分の方に引き寄せ
ダイキ君の唇に自分の唇を重ねる。

「!?」

“ゴロゴロ…ドン…”

いたずらなのか…
学園の電気が一気に消え
真っ暗になる。

ダイキ君は、
上下に肩を動かしながら
荒い息をしていた。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

真っ暗でダイキ君の顔が見えないけれど
息が荒くおかしいので
口から離すと…
真横に身体を移動させたのか、
ダイキ君の身体の熱が
離れた気がした。

「…ダイキ君?大丈夫?」

ダイキ君の呼吸の早さが、上がり何かを言いたそうに伝えて居る。

「いっ…息が…はぁはぁ」
「何?…」

「出来無い…くっ苦しい…はぁ…はぁ…」

ダイキ君呼吸が乱れる声が暗やみにわずかに聞こえた。

「…息が…って」

“パカッパカッ”

電気が復旧し
仰向けで目を閉じ
苦しそうなダイキ君を見て。
私は、辺りを見回し
学園の各部屋に備えられていた、借りの呼吸器を取出し、ダイキ君の口に充てる。
スイッチを入れると
“シュ‐”っと音をたて…ダイキ君呼吸が、
段々戻り始める…。

少し落ち着きを取り戻し、ダイキ君の
腕に残る青いあざ…
傷になった場所を触ると、顔を歪め痛み始める。

「…っ」

まぶたをぎゅっとしたように、力が入った気がした。
ダイキ君の身体は熱くなり、かなりの熱が上がり
私はダイキ君を無理やり
起こし、
ダイキ君は右手で呼吸器を押さえ
私の手を借りずに、
自力でベッドの上に
移動した。

「…う゛っ…」

「汗が…凄い…
何か着替えさせないと」

私は立ち上がり、
大きめの着替えが無いか
探す。

学園に用意されている物の中に男性用の、Yシャツがあったのでタオルと
シャツを持ちダイキ君に…。

ダイキ君は、
疲れたのか寝息をたて寝てしまっていた。

ダイキ君のシャツを
捲(めく)り
呼吸器を一瞬はずし
シャツを脱がし、呼吸器をつけた。

軽く身体を拭き。

シャツの下に隠れていた
痛々しい傷が
生々(なまなま)しく
残って居る。


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