〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
私は、ダイキ君の顔に付いた土を少し払うと、
ダイキ君は仰向けに横たわる。

私の手を掴み、
ふわっと引き寄せた。

「菜月さん……僕はもう
あなたを守れない
あなたにはもっと、
幸せにして…うっ」

私は、ダイキ君の口をとっさに塞(ふさ)ぐ
ダイキ君は私を他の人に向けようとしている、
そんな気がしたから。

重ねられた唇……。
ダイキ君から僅かに
微熱が伝わる。

抵抗する事無く、
ダイキ君は受け入れて居る様にも思えた。
ダイキ君は、
私の頬に顔に手を充てるとなぜか、引き離した。

ダイキ君の額(ひたい)
から少しだけ汗がにじみ出ている。 
熱があるわけでは無いのに…。

「なっ菜月さん…、
はぁはぁ…、
もうペンションに戻って…」

荒っぽい息をして、少しだけ様子がおかしい気がした。
いつもより、荒い息。

「……ダイキ君」

ダイキ君は、
段々意識が遠退いて行き
声を掛けても返事が無くなった。

私は、
ダイキ君が心配になり
いつしか隣に寝そべり、
一夜を過ごした。 目を覚ますと……ダイキ君の姿が消え
その辺りを探しても見つからず、
私は先に学園に戻り休んだ。

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