〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
「だっ大丈夫?菜月さん」

かなりのお酒臭い匂いが、ただよう。

“ひっく”

「あっははっ〜どぉ〜もっ〜ひっく」

新手の酔っぱらい…。

私の目の前に倒れ、
ふらふらしながら、
立ち上がる。

「あぁ〜もぉ〜、
しっかりしてよぉ〜、
すいません…。
あっあなたは…この前の」

ぬいぐるみ好き君が、私に気付いたらしく、
酔った、男性の片腕を持ちながら言った。

「この前はありがとうございました…、
この酔った人は、
僕の友達の、倉橋佑弥…、(くらはしゆうや)
僕は、水橋春紀
(みずはしはるき)
です…、
迷惑かけてすみませんでした…」


二人はふらふらと、
元の隣のビニールシートには戻らず、
どこかに行ってしまった。
「あ〜ぁもうぐちゃぐちゃほんっと迷惑…」

みゅうなさんは、
ちらかった物を
片付けながら言った。

「僕も手伝いますよ…」

ちらかった、
お料理を片付けながら、
袋に詰める。

せっかく作ってくれた、
料理がちらかり、
りく君は、
その様子を見ながら、
片付けの手伝いに、
加わり、片付けが終わったのち、部屋に戻った。


みんなも、そろそろと、
部屋に戻って行ったので、私も、部屋に戻る事にした。

『……倉橋佑弥…どこかで聞いたような』

私の中にかすかに名前に反応した。

――。

“きゅっきゅっ…ザ‐”

蛇口から温かいお湯が出て体の疲れを癒す、
地震の影響でもしかしたら、お風呂に入れない人も、居るかも知れない、
色々頭の中をよぎらせる。

頭を洗い、体を洗い、
タオルで体を拭き、
パジャマに着替えた。

“ギィ‐”

かのんさんの
部屋から、誰かとしゃべるような声がした。


「ねぇ〜みみ、私…、
気になる人が居るのっ…、どうしたらいい?」

そう…、この日を以来に、誰かと喋っているような声が続いた。



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