今日で終わりにしてくれますか

彼への好意





カンカンカン、金づちの音が全校舎を木霊する中



「ねぇ、聞いてんの?」


たくさんの、しかも誰がどの学年かも分からない女の子達に、こんな人気のない体育館裏に呼び出されている私って、異質だ

何処からどう見ても異質

オカシイよ

これ、傍から見れば


「穂束さぁん?」


集団リンチだよ


「ええ、聞いてます」


事の始まりは、之木さんこと”楓”と仲良くなったその3日後

またまた浮気したらしい颯人は、甘ったるい香水を纏わせながら私に近づき


『マナ~(はーと)』


みたいな行動をとりながら私に抱き着いてきたのだ

やめろ

汚い手で私に触らないで欲しい


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