SUN or RAIN ①




「早乙女樹里」



早乙女さんはそれだけ言うと教室を急いで出て行った。



早乙女樹里…かぁ。



本の続きを読んでいると、太陽が戻ってきた。



「たっだいまぁ~」



太陽の顔が少し赤かった。


「おい、顔赤いけど、熱でもあるのか?」



「へ? いや、無いよ」



「時雨ー、さっきまで誰かいたのか?」



ちょっとドキッとした。



「別に…」



ドキッとしたのがバレないように素っ気なく答えた。


「そうか」



なんで分かったんだろう…。



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