咲き舞う華は刻に散る
4.
翌日。
美桜里は髪も瞳も元の色に戻り、何事もなかったように生活していた。
沖田も体調が良くなり、隊士達に稽古をつけていた。
「土方、お茶持って来た」
「…入れ」
美桜里は土方に声をかけると、茶を片手に襖を開け、部屋に足を踏み入れた。
中には土方と近藤が居た。
「近藤さんも居たのか。もう一つお茶を入れて来る」
「あぁ、構わんよ」
美桜里は少し申し訳ない気がしたが、土方が肘をつく文机に持って来た茶を置いた。