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月星







豪留side





狼牙。

俺の所属する、関東一のチーム。

そして、そのチームの総長が、俺。

「豪瑠」

「あ?」

俺の名前を呼んだのは、侑都《ゆうと》。

このチームの副総長の侑都。

同い年だし、仲も良い俺らには、大した上下

関係もなく、気軽に話せる。

「お前、転校するんだって?」

俺と侑都は、同じ学校。

「あぁ」

俺は3日後、転校する。

「んで、いきなり転校するんだ?」

「あ?それは…」

それは…

「何だよ。言えねぇことなのかよ」

「いや、別に」

別に…言えねぇことじゃねぇけど。

「もしかして、あの子?」

「あの子って誰だよ」

「この前の文化祭で、湊といた子。あん時お

前、あの子の腕掴んでたよな?」

「あぁ…」

何だよ、知ってんのかよ、侑都。

…橘日向。

「…そうだよ、悪ぃかよ」

「その子のこと、好きになったのか?」

「…違ぇよ」

「嘘つくなって」

「嘘じゃねぇよ」

嘘じゃ…ねぇんだ。

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