失恋夢
「そうですね、せっかく村の門の前まで来たのに足止めしてしまって、すみません。」

メープルは申し訳なさそうに謝っている。

けれど、まださっきの余韻が残っているのか若干表情が引きつっている。


「謝るくらいなら、早く今の状況を説明してほしい。」

そう言うと目を逸らして、そそくさと門をくぐって村の中へと入っていく。


なんか....言い方がきつい奴だな...


メープルの方に目をやると、予想どうり硬直している。

メープル、こういうタイプ苦手だっていつか話してたっけ...

まぁ、ここまでとは思わなかったけどさ。


近づいて肩を叩く。

「気にしない方が良いよ。」

なんて軽くフォローに入ってみる。




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