【完】最初で最後の恋
日に日に痩せていく奈央さんを、見ていられなかった。
だから俺は、病院へ連れて行った。
受付をしていると、
「奈央っ!!」
そう叫ぶ声がした。
振りかえると、瞬さんが倒れた奈央さんの元へ駆け寄った。
「奈央、奈央!!」
我を失いかけている瞬さん。
「奈央さん!」
俺も、奈央さんの元へ駆け寄った。
「なにがあったんすか?」
「立った瞬間……倒れたんだ」
「そうっすか…」
俺は医者を呼び、奈央さんを運んでもらった。
病室へ運ばれた奈央さんを見届けると、瞬さんは去ろうとした。
それを俺は…引きとめた。
「…傍に、いてあげてください」
「え、でも…」
「俺は、医者の話を聞かなくちゃいけません。その間だけ、お願いします」
「あ、あぁ。ありがとう」
瞬さんの笑顔は、とても優しかった。
あんな、最悪な言い方をした俺に…笑顔を、向けてくれた…。
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