苺 大福【短篇】
小さめのダイニングテーブルに腰掛け、コンビニの袋をガサガサと広げた。
真っ先に苺大福を手に取り、がさつに袋を開くと大福の白い粉がテーブルにパラパラと溢れた。
膝の上にまで舞った粉を手で払い、一口かじりつく。
餅が歯の圧力でグニャリとへこんだと思ったら、そのまま堅い物体に歯が当たった。
……『苺』だ。
少し力を入れそのまま噛みきると、苺の果汁が口の中に溢れ、噛むにつれて餡子の存在に気付く。