優しい子守唄
そう叫びながらゲーム男子集団の輪に飛び込んだのは、腕から溢れ出そうな程のパンを抱えた女生徒、大谷春海だった

ドサッと音をたてて彼女の机に大量のパンが置かれる。
そして春海は、それをもぐもぐ食べ始めた。
文斗はその場で立ち尽くし、ぽかんとした顔でそれを眺めることしかできなかった。

彼の席の周りはすっきりしたが、目の前にこのような光景があるのは大変違和感を感じる。


「ハル、またそんなに買ってきたの…?」

春海に話しかけた女生徒は飽きれ顔でパンの山を眺めた。

「階段でバランスを崩しちゃって、教室に入るまで何回も落としそうになっちゃって大変だったんだよー」

「あ、そう……」

また、って
いつもこの量を食べているのか…?
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