鈍感王子にご注意を

「けどさ.....やっぱあういう格好は
もうしないでくれ。」

「何....で?」

「何でって.....いや、いい。
これ以上いったらまた前と同じだ。
とりあえず...ごめんな。
じゃ、俺帰るから。」

そう言って俺は立ち上がった。
だけどまた手首をすぐにつかまれた。

「何でそうやってすぐ...
逃げようとするの?」

逃げる.....?

「誠くん...いつもそう。思っていることも
考えていることもちゃんと教えて
くれない。いつも私の事ドキドキ
させる。私だけ...本気になって
時々むなしいよ。考えていることも
思っていることも...全部─全部教えて!
全部うけとめるから!」

恵美ちゃん.....
ためこんでいたんだ。
俺は何てひどい事をしてきたんだろう。
恵美ちゃんの気持ちにも気づかないで。
最低だな.....。

「ごめんな...恵美ちゃん。」

「謝んないで...言って。」

涙目になった恵美ちゃん。
今にも涙があふれてきそうで
可愛すぎた。

そんな恵美ちゃんにソッとキスをした。

「.....正直、あの日の恵美ちゃんは可愛すぎた。」

「へっ///」

「可愛すぎて...周りの男からの視線
あびまくっていた。腹立った!」

「っ///そっそれって...「ヤキモチ。」

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