不良×男子校=イケメンの集まり！？

「しっつれーしまーす！」



「待ってたよおおおぉぉぉ！可奈ちゃ――」


「しっつれーしまーしたー。」







バタンという扉が閉まる音の後に何かが扉にぶつかる音を背中越しに聞きながら私はそこを足早に去った。




否、去ろうとした。






先程、多分扉にぶつかったであろう人物が私の腕を握ったのである。








「待ってええぇ！行かないでえええぇぇ！」



「お前は彼氏からの別れを受け入れられない彼女か！」





私は少々、いやかなりうんざりしながらもその人物へ向き直った。







「何で、翔がここにいるのさ。」






私が問い詰めると、目の前にいる人物ー金谷 翔はだらしなく顔を緩めるとえへへと笑い出した。






うわっ、気持ち悪っ。






どんなに顔が整っていようとその笑い方は気持ち悪い。





だけど、目の前にいる翔はそんな事微塵も気にしていないのか、のろりのろりと喋り出した。