子悪魔ライアス★下克上~Der Traum des Teufels~
大樹に背を向けた途端、最後尾にいたライアスに向かって大樹のツルが伸びる。

「ぅぎゃあぁああぁぁぁ!!」
「ライアス!?」
アフストイが振り返る。

「くそ!!」
ライアスは翼を広げて逃げようとする。
ツルに知性は無いためか、後から生えた翼には絡み付きもしない。

色違いの翼をバサバサと動かし、必死に逃れようとするが白い羽と黒い羽が足元に舞い散るだけだった。

ドリウスがアフストイを問い詰める。
「なんとかならないか?」
「ライアスの意識があるうちに燃やすしかない…かなぁ?そうすれば少なくともライアスだけは逃げられるからね。」

2人が対策を話し合っている間にもライアスの魔力は大樹に吸い込まれていく。
意識も薄れてきた。

「はや…く…」
ライアスが意識を失いかけたその瞬間。
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