ニセコイ
私の隣で歩いてた大雅がキュッと手を繋いできた。


「なに?」


「積極的に行ってみようとおもって」


えー……。折れないヤツまぁ、しょうがないか
握られた手をそのままにしながら


耳にイヤホンをさして音楽を聴く
あっ!?


「なにすんの」


ギロっと大雅を睨む
大雅は私から奪ったイヤホンをつけて


「好きなヤツの事はたくさん知りたいじゃん」


って言った。
このっ!
一生の不覚


「ないからね絶対、好きになるのは」


「いいよ、今はそのうち好きになってもらうし」


絶対ないっ!
から…… 好きなヤツの事何ていわれたって

絶対……
赤い顔を下に向けて言っても説得力ないよ私。



ちょっと罠にはまった気分だった

END.
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