約束の星



新山は人の心が読める。
そう言われても、今ならすんなり信じられる。



「西城と仲良くなる前のお前の噂、聞いたから。」



また噂……?
でも、今度のは─



「ちょっと不良っぽいけど、誰にでも優しくて、テニスが上手くて……なんか憎めない奴だって。」



「………」



そんな…
俺、みんなにそんな風に見られてたのか…?



「それ聞いて思った。八方美人だからこそ、裏では何でも溜め込むタイプなんじゃないのかって……」



合ってる。
本当にすごいな…新山。



俺…
こいつにだけは勝てない。



「…だから俺は、そんなお前の助けになりたいと思う。」



「え……?」



「協力させろ。今、お前がやってることに。俺は…お前の相方だから。」






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