悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~



玲士は灯里の腕を掴んだまま強引に玄関へと歩き出す。

スーツケースをその場に置いたままキーで玄関のドアを開け、中へと入る。


「はっ、離してよっ」


叫ぶ灯里の抵抗をものともせず、玲士は無言のまま物凄い力で灯里をエレベーターホールへと引きずり込む。

玲士はちょうど1Fに来ていたエレベーターに灯里を押し込み、8階へと上がった。

手を振りほどこうとしても玲士の力は強く、抵抗しても引きずられてしまう。


玲士は苛立った様子で自室のドアの鍵を開け、中に入った。

灯里も引きずられたままそれに続く。

そして玄関に入った瞬間。


「……っ!!」


灯里は閉まったドアにどんと背を押し付けられた。

はっと見上げた灯里の唇に玲士が強引に口づける。

全てを奪い去ろうとするような、噛みつくような口づけに灯里は硬直した。

あっという間に両手を掴まれ、頭の上で一纏めにされる。


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