リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・12
でも確かに言われてみれば、結婚の方が落ち着くのは早いかもしれない。

「でも…」

「まだ何かありますか?」

人が悩んでいるのに、額や頬にキスしてこないでほしい…。

ちゃんと真面目に考えているのに、この人は…!

「ウチの父には、何て報告するんですか?」

はっきりとした声音で尋ねると、動きがピタッと止まる。

やっぱりこの人、仕事バカだ。

そっちのことは考えていなかったんだろう。

「ウチの父はアナタを信用して、ここに働かせているんですよ? それが一年しか経っていないのに、結婚とか言い出したら、怒りそうなんですけど」

「…そっちの問題がありましたか」

唸りながら、険しい表情を浮かべる姿を見ると、ちょっと可愛いって思ってしまう。

「まっ、そっちはおいおい。何せ二十歳過ぎれば、結婚は自由ですからね」

確かにそうだけど、でもその言い方って…。

「何かアタシが二十歳過ぎるまで、待っていたって感じの言い方ですね?」

「そっそんなことはありませんよ!?」

珍しく動揺を見せる。

アタシは深く息を吐きながら、改めてこの人との未来を考え始めた。

…でもまずは、ご主人様や同僚、そして両親の報告が先。

―アタシ、この人と結婚します。

ってね?
< 10 / 10 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
☆いただいたご意見を基に、書いた【Kiss】シリーズです。 アタシの恋人は、可愛い女の子になる男の娘。 それでも彼はアタシを愛してくれるし、アタシも彼のことが好き。 …でも何で彼は男の娘になるようになったんだろう?
表紙を見る 表紙を閉じる
☆いただいたご意見を基に、書いた【Kiss】シリーズです。 あたしの幼馴染は、いっつも面倒を見てくれる。 甘やかしてもくれる。 けれどそれは二十歳を越えた今でも同じ。 …恋人じゃないのに、この関係はおかしくないだろうか?
表紙を見る 表紙を閉じる
☆いただいたご意見を基に、書いた【Kiss】シリーズです。 旧家の一人娘に生まれた私は、年頃になれば家が決めた相手と結婚しなければならない。 その覚悟は決めていたはずなのに、初顔合わせに相手は現れない。 待ちかねた私は、見合いの場である料亭の庭で、一人の男が倒れているのを見つけるのだが…。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop