リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・12
意地の悪い笑顔を浮かべながら、間近でアタシの顔を見てくる。

「…やっぱり素敵な人だなぁって、憧れの気持ちを持っていましたからね。この人がアタシの恋人になるって考えただけで、嬉しくなっちゃったんですよ」

ちょっとぶっきらぼうに言って、今度はアタシの方からキスをする。

「ふふっ。なら両想いってことですね」

「…ですね」

でも正直、いつまで続けられるかは分からない。

やっぱりお互い、立場がある。

それにここの仕事も、慣れれば楽しい。

仕事を辞める気はお互いサラサラないだろうしなぁ。

「では明日にでも、ご主人様に報告しに行きますか」

「何か報告すること、ありましたっけ?」

ここ最近の仕事を振り返っていると、あの人は苦笑した。

「いえ、そうではなくてですね。仕事ではなく、恋愛の報告をしようかと言っているんですよ」

「……はい?」

それって今まさに、アタシが考えていたこと。
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