愛を教えて ―番外編―
その直後――宗の詰めの甘さゆえか、ふたりの天使が乱入したのである。


「宗さんが浮気……とか?」

「してませんっ! 奥様、勘弁して下さい」


瞬時に卓巳の視線が険しくなるので宗も必死だ。


「あれほど言ったんです! それなのに……」

「な、何があったの?」

「外出しは避妊にならないって! これで三回目ですよ! 今度こそ計画的にって言ってたのに」


一瞬の沈黙の後、頭を抱える宗とは対照的に、卓巳は大笑いしている。

万里子は少し赤面しつつ、「お、おめでたいことじゃない、ね?」そう言って雪音にお祝いを言うが……。


「絢音を保育所に預けて仕事に復帰しようと思ってたんですよ。二年前もそうだったのに」

「でも、子供は可愛いでしょう? それとも、本当に欲しくなかった?」

「いえ、そういうわけじゃ。ただ、万里子様のお役に立ちたいのに。同じように子供を作ってばかりで。申し訳なくて」

「いやだ、雪音さん。わたしはとっても助かってるのよ……ほら」


万里子の視線の先には、幼稚園さながらに駆け回る子供たちがいた。


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