恋の魔法。









「おい!ふざけんな!
何で瞬間的に閉めるんだよ!」











はあ…。




あたしは覚悟を決めて
もう一度扉を開いた。










「改めて、よっ!」

「なんでうち知ってたの」

「不良仲間ネットワーク!」

「…………」










いや、満面の笑顔で
言われても怪しすぎて
怖いんですけど。











「まあまあいーから!
由梨、今日は祭に行くぞ」

「まつり?」

「おう。
オレの地元であるから。
今から行けばちょうど
屋台が賑わい出す頃に
着くだろうから
早く準備しろ!」

「あたし別に行くなんて…」

「由梨ー?
お客さんなのー?」









うわ…
お母さんにだけは
ばれたくない!











「あら?
あらあらあら!
由梨のお友達ね?」

「こんちはっす」










あたしの願いもむなしく
お母さんが出てきてしまい、
神田咲哉と談笑を始める。












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