お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
――――・・・
「馬鹿みたいだよね、ほんと」
笑おうとしても顔を上げられない。
涙がポタポタと床に落ちていく。
「来栖…」
「恭ちゃん、いいよ。もうあたしのこと心配してくれなくて」
「も…「だってあたし最低っ…
こんなに言われたのにまだ桐生のことが好きなんだもの!!」
涙の向こうに見えた恭ちゃんは
悲しそうに笑った。
「…それは、桐生も同じだと思うよ」
そう言って恭ちゃんは床に落ちていたシルバーのリングを手に取った。
それは、さっき桐生がミサトに渡していたであろう指輪。
「桐生も今でも来栖のこと大好きなんだと思うよ」