桜花火
「 あっ! 」
急に発せられた声と共に佐伯君が勢いよくその場に立ち上がる。
「 俺、 ちょっと用事思い出したわ。 わりぃけど先戻るなっ 」
両手を合わせ謝る仕草で佐伯君は申し訳なさそうに言う。
「 あ、 うん。 全然大丈夫 」
その言葉に安心したようににぃっと笑って
「 わりぃな、 じゃまた後でっ 」
そう告げるといそいそと佐伯君は屋上を出ていった。
何をしに行くのか
少し気になったが聞く隙が無かった。
「 さて、と。 あたしも図書室に本返しに行かないと。 ってことで… 」