FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
蓮を抱えている真吏に絨毯の上に寝かせるよう指示を出すと、すぐに蓮の傷口を押さえ、止血の処置を始めた。
「大丈夫でしょうか」
不安そうに訊く紅葉。
「ええ……癒しの力が必要ね。吉祥天は?」
真秀はそう言いながらチラチラと視線を走らせる。そこに蒼馬、聖がやってきた。
聖の傍らには目を覚ましたばかりの李苑がいた。まだ疲労が抜けきらないのか、顔色が優れない。
「……お疲れでしょうけど、お願いできるかしら?」
真秀は李苑の様子を見ながら、そう訊く。
「はい、大丈夫です」
しっかりと返事はしたが、李苑はフラつきながら蓮の傍らに座った。そして、傷口に手を翳す。
その様子を見て、蒼馬が首を傾げた。
「えっ……あの人、俺達のこと知ってんのか?」
聖に訊いたのだが、丁度良くその向こうにいた圭一郎の耳に入った。
「ええ、私の娘です。仔細は話してありますから」
「あっ、そうなんですか……って、誰?」
蒼馬は今度こそ聖に訊いた。
「この人が紅葉の言ってた圭一郎さんだよ。紅葉と同じ陰陽家の人」
聖はそう耳打ちする。
「じゃあ、娘さんも術者なんだな」
蒼馬は納得して頷く。
「大丈夫でしょうか」
不安そうに訊く紅葉。
「ええ……癒しの力が必要ね。吉祥天は?」
真秀はそう言いながらチラチラと視線を走らせる。そこに蒼馬、聖がやってきた。
聖の傍らには目を覚ましたばかりの李苑がいた。まだ疲労が抜けきらないのか、顔色が優れない。
「……お疲れでしょうけど、お願いできるかしら?」
真秀は李苑の様子を見ながら、そう訊く。
「はい、大丈夫です」
しっかりと返事はしたが、李苑はフラつきながら蓮の傍らに座った。そして、傷口に手を翳す。
その様子を見て、蒼馬が首を傾げた。
「えっ……あの人、俺達のこと知ってんのか?」
聖に訊いたのだが、丁度良くその向こうにいた圭一郎の耳に入った。
「ええ、私の娘です。仔細は話してありますから」
「あっ、そうなんですか……って、誰?」
蒼馬は今度こそ聖に訊いた。
「この人が紅葉の言ってた圭一郎さんだよ。紅葉と同じ陰陽家の人」
聖はそう耳打ちする。
「じゃあ、娘さんも術者なんだな」
蒼馬は納得して頷く。