恋するイケメン
それにしてもしつこい男だ。

なかなか諦めない。


こうなったら……。
「亜由~、いつものして?」


保育園の前で亜由に上目遣いでおねだり。


あの男も見ている。

「え──?ここで?」

困った顔の亜由…可愛い。

「おねがい…。」
うるうると見つめる。

「しょうがないなぁ」
やったね!


ギュッとハグ、チュッとキス、またギュッとハグ。


「じゃあね、和也」


「行っらっしゃい~」

僕に背を向け駅に向かう亜由に手を振り、あの男に笑ってやった。


亜由は僕のなんだから!
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