恋するイケメン
玄関に入るとちびっこが仁王立ちしていた。


「帰れ!」

「いらっしゃい!さぁさぁ、上がって!」


喚く和也をまたまた無視して、亜由美のお母さんは歓迎してくれた。


「先程は失礼しました。亜由美さんと真剣にお付き合いさせて頂いおります。泉堂和哉です。」


慣れない敬語で90度にお辞儀して挨拶した。


亜由美のお母さんは小柄で小顔で可愛らしい、弟の和也によく似ている。


「きゃー!ヤダー!恥ずかしいー!」


お母さんは、頬に手を当て跳びはねている。


「お母さん!落ち着いて!」

「こんなやつ家に入れないからなぁー!」

「和也ったら照れちゃって、さぁリビングにどうぞ。」

喚いて暴れる和也の手を掴み、笑顔でリビングへと向かった。




< 105 / 156 >

この作品をシェア

pagetop