改良版 うしろの正面だあれ


彼女の名前は鶴田美津。

このクラスに、友達と呼べる友達はいなかった。


それも全てこの胸のせいだろう。



誰にでも来る成長期。

当たり前の思春期。


ただ、美津の胸は、小学生のそれにしては少しばかり大きかった。


まだクラスの女子の半分がスポーツブラをつけ始めたばかりで、美津のようにワイヤー入りのブラジャーをしている者はいなかった。


しかし、ワイヤー入りのブラジャーでなければ、もはや効果が無かったのだ。


走ればたわわに実った胸がゆさゆさと揺れ、それを皆からかった。


しかしそれを緩和するべく装着したワイヤー入りのブラジャーでさえも、好奇の目は降り注ぐ。










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