先生と執事【続・短編】





「麻椿。」






「ん?」








起き上がった先生は私を見て、そして左手で私の頭へと触れた。








「一人で、よく頑張ったな。」








「………。」








「すぐに助けに行ってやれなくてごめんな。」









「っっ……せんせ。」









ねぇ赤ちゃん。









あなたのお父さん、すごく素敵な人でしょ?









不器用だけど優しくて、あったかくて、愛に溢れてる。








こんな私なんかでも受け入れてくれる、お母さんの大切な人なんだよ…。









< 59 / 124 >

この作品をシェア

pagetop