愛しい人~出逢いと道標~
電話が出るまでの気持ちが嘘のように、その声を聞いて楽になっていった。


「色々とこっちにも情報は伝わってきたよ。

ていうか、隣の県で捕まるって、もう少し頑張れよ」


そう笑いながら話す声に、私のなかにあった重いものが消えていくような気がした。

また、こうして笑い合えることができた・・・



一週間・・・



この一週間という時間は世間では年が明け、私は十四歳から十五歳になった。
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